算数が苦手にならないための方法や習慣を知りたい
私も算数が苦手だったから子供に何を伝えていいか分からない
小学生のうちにつけておいた方がいい算数の学習習慣ってあるの?
こういった疑問に答えます。
本記事で紹介する「算数が苦手にならない10の学習習慣」は以下の通りです。
- よく読む
- 自分の頭で考える
- 自分で調べる
- 答えを見ない
- どうしても分からなければヒントまで
- 計算ミスには自分で気づく
- 間違えた部分を消さない
- できないことを隠さない
- 同じ間違えをしないような工夫をする
- 一緒に学習する仲間を作る
私の夫は10年以上、高校の数学教員として様々な生徒を見てきました。そんな数学教育の専門家である夫が言っている、小学生のうちにつけておくと良い「算数が苦手にならない10の学習習慣」をまとめました。
この記事は小学生の保護者の方向けの記事ですが、特にご自身が算数が苦手で困っている保護者の方に読んでもらいたい記事です。
この10の学習習慣を小学生のうちにつけておくと、大学受験に向けて高校数学を学習する時まで必ず役に立ちます。
算数が苦手にならない10の学習習慣
繰り返しますが、結論は以下の通りです。
- よく読む
- 自分の頭で考える
- 自分で調べる
- 答えを見ない
- どうしても分からなければヒントまで
- 計算ミスには自分で気づく
- 間違えた部分を消さない
- できないことを隠さない
- 同じ間違えをしないような工夫をする
- 一緒に学習する仲間を作る
順番に解説していきます。
よく読む
まずは読むこと。全ての学習の基本。
算数だからと言って文字をあまり読まずに、数式だけを見る人もいますが、それは良くありません。
よく言われるのが、問題をよく読まないと間違えるからという理由です。
これだけではなく、もっと本質的な理由として、数学の定義や定理(公式)を理解するには必ず読む必要があることです。例えば、素数とは「1と自分自身以外に約数を持たない数」のような感じです。
読むのは文字だけでなく数式もです。最初は読めなくても、繰り返し読む習慣をつけておくと、必ず読めるようになります。
難しい本を読んだり、特別なことをする必要はありません。おすすめなのが、教科書をしっかり読む習慣です。分からないことがあったら教科書しっかり読むように促してみてください。
読んで自分で理解するというプロセスは算数が苦手にならないために非常に重要です。
自分の頭で考える
自分の頭で考えるのは当たり前だと思うかもしれませんが、この習慣がついていない子は意外と多いです。
分からないことがあった時に、お子様はどうしますか?
真っ先に「スマホで調べる」とか、「親や先生に聞く」と考える場合は要注意です。
自分の頭で考える習慣がある子は、まずは自分で考えます。その後に調べる、聞くといった選択肢をとります。
もし家庭でお子様に聞かれた時には、まずは自分の頭で考えるように促しましょう!できれば、「どう考えたの?」と聞いて、考えたことを言葉にさせてみるとさらに良いです。
自分で考えることでできるかどうかが大事なのではなく、まず自分の頭で考える習慣が大事なのです。
自分で調べる
自分の頭で考えても分からない時に、自分で調べるのが大切です。
人に聞くよりも自分で調べた方が印象にも残りやすいです。
特にすでに習ったことが出てきた時に、誰かに聞いてすぐ教えてもらうのは一見効率がよくに思えますが、また同じことを聞けばいいやと思ってしまうので、記憶に残りづらいです。
お子様に聞かれた時に、すでに習っていることで、教科書に載っていることであれば自分で教科書で調べるように勧めてみて下さい。
自分で教科書を開いて調べれば、いつくらいに習ったのか、教科書のどこに載っているのかが自然と分かります。
最初は手間がかかるかもしれませんが、既習事項は自分で調べる習慣がつけば、自律して家庭学習ができることにつながり、結果として親も楽になります。
答えを見ない
何も言わないと子供は答えを見てしまうものです。誰だって初めは、正解する方が嬉しいし、褒められるからです。
子供は「できる>できない」と考えがちです。
そこで、「答えを見てできること」よりも「できなくてもいいから答えを見ないこと」の方が良いというのを親が教える必要があります。
答えを見る習慣は依存性があり、なかなか止められません。解けない問題に当たっても、「答えを見ればいいや」と無意識のうちに考えてしまいます。
でも試験では見ることはできませんし、生きていく上で答えがない問題も多くあります。
「できなかったら答えを見てやる方がやらないよりマシ」ではなく「答えを見てやるくらいならやらない方がマシ」ということをお子様に伝え続けましょう。
答えを見ない習慣は、早ければ早いほど身につきやすく、重要な習慣です。
どうしても分からなければヒントまで
答えを見ないで自分で考えても、どうしても解けない問題もありますよね。そんな時はヒントを出すようにしましょう。
ヒントであれば、必ず自分で考えないと答えまでたどり着けません。
でもヒントの出し方が分からないという方は、教科書の例題や似たような問題の解き方を参考にして解くように促しましょう。
問題の答えを見るのと変わらないじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、答えを丸写しするのと、例題を参考にして解くのは全く違います。
家庭用の通信教材の中には、ヒントのサポートをしてくれるものもあります。うちでは、Z会とRISU算数を使っていますが、Z会は保護者用のサポートブックがあり、RISU算数は子供が自分でヒントを表示させることができます。こういう教材も上手く利用してみて下さい。
ヒント出すよというと子供もワクワク感を持って学習できます。手間がかかりますが、直接答えではなくヒントを経由する習慣をつけましょう!
計算ミスには自分で気づく
計算ミスを減らすのは算数の学習において非常に重要です。
しかし、計算ミスをなくすのは難しく、計算ミスをしない人はいません。
計算ミスは誰かに指摘されて初めて気づくことが多いのですが、自分で計算ミスに気づけるようになることが大切です。
具体的な方法をいくつか紹介します。
- 解いた後にたしかめ算する習慣をつける
- 頭の中で逆の計算を同時にする(逆の計算とは、足し算と引き算、掛け算と割り算など)
- 解きながら一行ずつチェックする
- 計算結果のみを信じすぎず感覚も大切にする(現実的にあり得ない数字など)
- 極端に大きい数や汚い数の時は一旦疑う
- 0や1のように特殊な数の時は一旦疑う
計算ミスをした時に、「これはどうすれば防げたかな?」と考えさせる問いかけが大事です。それと合わせて上の方法の中から適切なものを紹介する方法がおすすめです!
試験で実力が近い場合には計算ミスで差がつきます。計算ミスに自分で気づく習慣をつけることでライバルと差をつけることができます。
間違えた部分を消さない
間違えた部分を消しゴムで消す子供は多いですが、間違えた部分を残した上で、新たな解答や正しい答えを書くことをおすすめします!
勉強は、できる部分や正解した問題を知るよりも、できない部分や間違った問題を知ることが大切です。
それなのに間違いを消してしまうのは、自らお宝を捨てるようなものです。
間違えを消すのではなく、間違いだけを残しておくノートを作る方法もおすすめです。
テストの答案や学校で消すように指導されている場合には、臨機応変に対応してくださいね。
できないことを隠さない
上の「間違えた部分を消さない」と似ているのですが、できないことを隠さないことも大切です。
誰でも褒められたいですし、できるところを見せたい気持ちはあります。逆にできないところは見せたくないでしょう。
しかし、算数の学習においてはできないことを知って、認めて、直すことこそが成長につながります。
子供は、長期的な視点で考えるのが苦手です。今できないことを隠すことと、これから先もできないことのどちらが大切かを教えてあげましょう。
また親や先生の態度が原因で、できないことを隠そうとする場合もあります。できたことを褒める以上に、できなかった時の声がけには注意しましょう。
「できない部分がわかって良かったね。次どうすればできるようになるか考えてみよう。」などど声をかけると良いと思います。
できないことを認めた上で、成長していくために、できないことを隠さない習慣を身につけさせましょう!
同じ間違えをしないような工夫をする
間違えた時に、次は同じ間違えはしないと誰でも思うはずです。しかし、思うだけでは変わりません。
なぜ間違えたかを振り返り、次に同じ間違えをしないような工夫を考えることが必要です。
そのために、お子様には「なんで間違えたと思う?」と聞いてみましょう。
それに対して「ケアレスミスしただけ」「ただの計算ミス」と言うことがよくありますので注意してください。このようにミスで片付ける場合は、同じミスを繰り返す可能性が高いです。
本当にミスなのか確認したり、なぜミスが起きたかを振り返らせるようにしましょう。
対応策を考える場合には、なるべく具体的で行動に移せるものになっていることが大切です。
もし、そうなっていない場合、例えば「がんばる」「気を付ける」「見直す」といった場合には、「いつ?どのように?どれくらい?」と問いかけてみましょう。
ただし、口調や状況によっては、責められているように感じてしまう子供もいるので注意が必要です。
一緒に学習する仲間を作る
算数や数学を学習していく上で仲間の存在は重要です。これが学校に行って学習する理由の一つでしょう。
算数や数学は、自分一人の視点では絶対に気付けないことが多くあります。得意・不得意に関係なく、他の人の考え方が自分を成長させてくれます。逆に自分が他の人に教えることで理解が深まることもあります。
また、自分一人ではがんばれなくても、仲間がいることで一緒にがんばれることもあります。
「勉強するだけだったら学校にいく必要がない」という考え方にならないように、お子様に対する声がけを気をつけてみてください。
「学校は仲間と一緒に勉強するところだよ。仲間と一緒だから楽しいし、成長できたりがんばれたりするんだよ。」というような声がけがおすすめです!
まとめ
算数が苦手にならない10の学習習慣を考えました。その習慣も簡単につくものではありませんが、特別な条件は必要なく、どの家庭でもつけられる習慣になっています。
また、小学校の算数だけでなく、中学・高校の数学にも通じる習慣です。
習慣はこのように家庭でもつけることができますが、算数の学習を体系立てて学習させるのは一般的な家庭では難しいと思います。
そこで、家庭でできる通信教育をうまく利用するのがおすすめです。学習習慣をつけながら体系的に学習することができます。
次の記事では、うちの家庭で実際に使っている教材も含めて紹介しています。
私が本当におすすめする3つだけに厳選していて、無料ですぐにお読みいただけます。
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